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疲れたときに… [music]

最近夏バテか疲れ気味です。
いろいろな仕事が重なってきていることもあり…
そしてきょうふと見つけたちあきなおみの「紅い花」。

疲れているからよけいに沁みます。
「沁」って心に水なのね。水は汗か涙か…
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青春の北海岸 [travel]

5月19日
午前9時。こんな時間に西門町に来たことがない。紅楼裏の朝食スタンドでサンドイッチを食べて、KFを待つ。それにしても久々のいい天気だ。
数日前にKFに誘われて平日の朝から小さな旅に出かけることにした。

今日は遅れることもなくKFが到着。125ccの彼のバイクにまたがって出発した。延平路沿いに北へと向かう。延平路は最も古くからある通りのようで、年季の入った建物が並ぶ。台北の中心部のすぐ間近にあるのに、まるで台北とは思えないようなゆったりとした佇まいである。ここを通るバス路線はだいたい1桁の番号でしょ、つまり早くからここにバスが走ってたってことなんだよ。KFは台北の歴史に詳しいので色々と解説してくれるのだけれど、バイクの後ろにいる僕には声がなかなか届かない。

社子島.jpg延平路をどんどん北上していくと、社子という地区にたどり着く。南台湾のような風情のローカルな市場を過ぎると、その先が淡水河と基隆河に挟まれた社子島である。社子とはケタガラン族の集落の名前に由来するようだ。台北市内にありながら長らくほぼ未開の土地とされてきたこの島にも少しずつ開発の手が伸びている。北端からの眺めもよく、周囲には自転車道も整備され始めた。

その後社子島から士林夜市のあたりまで出て、淡水へと北上する。途中で日焼け止めを買ってたっぷりと身体に塗った。ああ、それにしても暑いよ。
ほとんど捷運の淡水線沿いに走り、さらに北海岸を目指す。暑いのとそろそろお尻が痛くなってきたのとで小休憩。聖約翰大学の前のドリンクスタンドで飲み物を買う。もうここから北海岸は近い。ちょうど下り坂に差し掛かると、きれいな海が姿を現す。海に向かってまっすぐ、風をきって、走っていく感覚… ちょっと恥ずかしいけど、“青春”そのものじゃないか。しかも今日は平日の水曜日、学生気分に浸ってしまうのも無理はない。

かれこれ3時間はもうバイクに乗っている。三芝の小さな食堂で弁当をほおばってから、三芝観光センターで北海岸の紹介ビデオを観賞。ただ涼しいところにしばらくいたかっただけなのだが、ちょうど休暇中の若い兵士も来ていて、ちょっとだけ得した気分になる。

白沙湾.jpgそれから白沙湾へ。平日なのに天気がいいからかほどよく人が集まっていた。思っていた以上に素敵なビーチである。KFは海水パンツを買って、ひと泳ぎ。僕は砂浜でのんびりと過ごす。ここはゲイもよく来るらしいけど、明らかにゲイらしい一組を確かに見かけた(僕とKFはそんなふうには見えないと思う)。

富貴角.jpg白沙湾の近くにある富貴角という岬は、台湾最北端の灯台がある場所。ほとんどの区域を軍が管理しているが、近くまで歩いていくことができる。海辺にはたくさんの流木が流れ着いていたが、どうやら八八水災の後遺症らしい。こんなところにまで流れてくるんだな。

石門洞2.jpg石門洞.jpg喉が渇いて仕方がないので、海岸線沿いの店で凍った水を買う。暑いので少しずつ解けていき、いつまでも冷たい。その氷水を手に、石門洞に立ち寄る。石門洞は清朝の記録にも見える海水によって穿たれた自然の景勝である。日治時期には天然記念物に指定されたという。何ということはない場所なのだけれど、ここの海水は澄んでいて、打ち上げられた浜の貝殻も美しい。

野柳.jpg石門を過ぎたらもう旅も後半へ。ちょうど雲行きも悪くなり、風が涼しく感じられるようになってきたので金山の温泉で汗を流したいなあと思ったけれど、夜に行われる台大のラテン語勉強会にKFが遅れるわけにはいかなかったので先を急ぐことに。野柳の自然公園で、これもやはり風や波で形作られた不思議な景観を楽しむ。なかでも“女王の頭”と名付けられた奇岩は有名である。ここは観光客が列をなして写真を撮る順番を待っていた。


野柳を出発するころには空はかなりどんよりとして上着を着ないと寒いくらいになった。とにかく基隆へと道を急ぐ。

基隆に着いたのはもう6時を少しまわった頃。廟口夜市で少し食べてからそのまま台北に戻る予定だった。揚げパンに野菜や肉を挟んだ「栄養サンドイッチ」を買い、魯肉飯を食べていると遂に雨が…。基隆は雨が多い街なのだけれど(というか雨が似合う街?)、昼間の天気との落差にただ驚くばかり。雨で濡れてしまうので、僕はここでKFとお別れ。バスで台北に戻ることにした。

正味9時間ほどのバイクの旅。数日後にKFからグーグルで作った地図が送られてきた。

─何もプレゼントすることはできないから、これを旅の記念にしてください。

ちょっとお尻が痛いのと、日焼け止めを塗り忘れた短パンの裾の下がひりひり痛いけど、KF、素敵な旅の思い出をありがとう。
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タグ:台湾
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有一天 One day [cinema]

次に観にいく映画。侯季然監督の『有一天』。2010金馬奇幻影展閉幕片。
プロデュースが侯孝賢なので彼の息子?と思ったけど勘違いでした。侯導と区別するため「小侯導」と呼ばれているみたい。陳永龍の「告別」のMVも彼が監督したようですね。

張書豪、可愛い♪ 笑顔がまぶしすぎる~☆



●『有一天』公式サイト→http://oneday2010.pixnet.net/blog
●侯季然ブログ→http://mypaper.pchome.com.tw/cjh
タグ:映画 台湾
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班納迪克と本尼迪克特のあいだ [book]

日記だいぶさぼっています。書かねばと思っていたことから片付けていきます。

アンダーソン.jpg5月10日
この日はずっと研究室で仕事。夕方にHY嬢から電話があって、ベネディクト・アンダーソンの講演会に誘われる。あの『想像の共同体』のアンダーソンだ。
ちょうど新版の刊行に合わせて来台したらしい。待ち合わせ場所の公館の駅に行く前に、そばの誠品書店で真新しい新刊本を買った。割引の上にアンダーソンのサイン入り!はは、ラッキーだな。HYと開場時刻に合わせて台湾大のホールに到着したのにもう既に立ち見が出ている状態。立つのは嫌なので前方の通路に腰掛ける。そのあともどんどん人は入ってきて、ついに舞台の上、アンダーソンの席の後ろ側にも何人か座らされた。

「民族主義(Nationalism)」はいまの台湾や台湾人にとって進行形で切実な問題なのだろう。2003年の上海人民出版社からの簡体字版刊行に際して、実際に不利益を蒙ったアンダーソンは、しかし単に怒って終わりにしたわけではない。彼は『破報』のインタヴューにこう答えている(台湾新版「旅行與交通:論《想像的共同體》的地理傳記」にも関連する記述がある)。

破報:我們超愛你在新增篇章裡指出上海版本的對於吳叡人導讀、以及第九章的刪除,你有想過換出版社嗎? (破報:呉叡人の解題と第九章が上海版で削除にされたことを新しい章であなたが指摘している箇所が大好きなんですが、出版社を換えようと思ったことはないのですか?) 安德森:出版社的朋友不是壞人,因為我們知道如果我們不刪掉那些部分的話,這本書將難以在中國出版。然後我就有了炸彈的想法:(「為何不在裡面內爆呢?」)重要的作法是,要讓人們知道裡面有炸彈。所以他們同意在目次部分仍然列入第九章,只是沒有相對應的頁碼。我也要求他們不能夠刪改索引頁。任何想要在索引頁裡面查毛澤東的學生,都會發現裡面沒有對應的那一頁。這是最狡詐的地方,炸彈放在那裡。學生會發現,那裡有些什麼東西。他們原本會期待讀到一本教科書,但是讀進去之後會發現有一些炸藥雷管藏在裡面。我覺得我很幸運:因為我第一個本能的反應是,「嘿!這是我的書!你不能這樣做」;但是後來我想想,這太瘋狂了!同時這也是一個打造某些能量、某些電力的機會。也許人們會到台灣來買台灣版的《想像的共同體》。我認為這個效應是很有意思的。某種意義來說,這提醒了我們台灣是領先於中國的。 (アンダーソン:出版社の友人は悪い人間じゃない。というのも、この部分を削除しなければこの本の中国での出版が難しいことを私たちは知っていたからね。そこで爆弾のアイディアが思い浮かんだんだ(そこに内爆発をしかけない手はない)。重要なのはそこに爆弾があることをみなに分からせることなんだ。だから彼らは目次の部分に第九章を残すことに同意した。ただそれに対応する頁はないんだがね。それにインデックスの頁を削除しないようにとも要求した。インデックスで毛沢東を検索したい学生の誰もが、それに対応する頁がないことに気づくだろう。ここが最も狡猾な部分だよ、爆弾はここにあるんだ。学生はそこに何があるのか気づくはずだ。彼らはもともと教科書を読めることを期待している、でも読み進めるうちにそこに起爆装置が潜んでいることに気づくんだ。私は自分が幸運だと感じている。だって最初の本能的な反応は「おい、これは私の本だぞ、そんなことするなよ」というものだった。でもその後よく考えてみた。これは確かにひどくクレージーなことだ、でも同時にこれはある種のエネルギーを産み出すチャンスでもあるじゃないか、とね。おそらく人々は台湾に来て台湾版の『想像の共同体』を買うだろう。この効果はとても面白いと思うんだ。これはある意味で、台湾が中国の先を行っていることを知らしめてくれることだからね)*引用先→破報http://pots.tw/node/5063 (日本語はぱこにこによる。如有誤請指教。)

このようなラジカルな熱情は「大師」らしからぬ彼のすばらしさであるが、常にユーモアを忘れないところもチャーミングポイントである。

さて、2003年の上海版はまだ手許にないが、2005年版は手に入れることができた。第九章「歴史的天使」の削除はそのままであるが、呉叡人の解題は収録されている。またインデックスの頁はない(台湾新版の出版社による補注によれば、2003年版では「訳者あとがき(譯後記)」も削除されたようであるが、2005年版では収録されている。ただし、上海人民出版社のウェブサイトによれば、2003年版には「解題」「訳者あとがき」も入っていることになっており、目次に「第九章」が残されている形跡もない)。2005年版は明らかに2003年版をもとにした改訂版であり、だから第二版であるべきなのだが、奇妙なことに「初版」となっている。2010年台湾版を基にした新しい簡体字版についての動向も気になるが、それについての興味深い状況はまた別の機会に書くことにしよう。

「ベネディクト」は、大陸では「本尼迪克特」と表記し、台湾では「班納迪克」と表記する。その文字の差異以上の越えがたい溝が両者の間にあることは確かなようだ。しかし彼は、むしろその溝と戯れようとしている。僕らはそこに、どうしようもなく惹かれるのだろう。

●「寫書,是爲了在西方中心丟一顆炸彈」『破報』→http://pots.tw/node/5063
●台湾時報出版『想像的共同體』書誌情報→http://www.readingtimes.com.tw/ReadingTimes/ProductPage.aspx?gp=productdetail&cid=rtbd(SellItems)&id=BD0049
●上海人民出版社→http://www.ewen.cc/people/ (「想象的共同体」で検索してください)
タグ:台湾 中国
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注意? [life]

中央研究院のなかの風景です。

「落葉小心(落ち葉に注意)」? 

数理大道2.jpg

数理大道.jpg


















ああ、椰子の葉が落ちてくるから気をつけなさいということですね。
でもまだ落ち葉で怪我をした人を目撃していません(笑)


タグ:台湾
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すったもんだの南部行(3) [travel]

5月7日 承前
高雄に到着したものの、Lとは確かな待ち合わせの場所も時間も約束していなかったため、とりあえず駅そばの喫茶店に入る。小腹が空いたので、サンドウィッチとアイスコーヒーを頼み、PCを開いてメールチェック。

とそこへLからの電話。高雄に着く時刻だけ教えておいたので、駅に迎えに行ったらしい。これこれの場所にいると伝えると、なんと車でやってきた。車の主はLが最近知り合った友人らしく、かなりのハンサム。でもゲイではないことはなんとなく分かる。Lも自分のことは教えていないみたい。だから余計に、僕がいったいどうしてLと知り合ったかを問われると厄介だ。幸い、そのハンサム君はそのことには触れないでいてくれた。というより、「L、お前日に焼けすぎて黒いから、ぱこにこさんが夜道で見えずにつっかかって転んじゃったんだろう?」と勝手に面白い出会いのきっかけを編み出して笑い話にしてくれる。

さて、Lは高雄市内の美容院に勤めているが、まず車で向かったのはある職業専門学校の校門前。途中で乗り込んだ美容院のスタッフたちと生徒に美容院の宣伝チラシを配るのだという。なぜか僕もそれに付き合わされる。ハンサム君もスタッフではないのに、Lに請われるままデジカメでその様子を撮影している。

作業が終わると美容院に戻り、Lは僕をあるスタッフに預けて姿を消してしまう。そのスタッフはサービスで僕にマッサージしてくれたり、シャンプーしてくれた。ただなのはありがたいんだけど、次の予定がわからぬまま、まるでベルトコンベアーに載せられた荷物みたいに扱われるのは落ち着かない。いくら丁重にしてくれるといってもね。

シャンプーが終わるとまたLが現れ、ハンサム君の車で高雄市内の高級マンションへ。おいおい、どこへ連れて行くんだよ? 入り口まで秘書の女性が降りてきて、会社のある部屋まで案内してくれる。どうやら新しいコンセプトで貸衣装を手がけようという会社らしい。しかしなぜここに連れてこられるのか訳が分からない。社長はLと仕事の話をすると言い、僕とハンサム君にはコーヒーを淹れてくれ、秘書がパソコンで会社の説明を延々としてくれる。「人間には内面的な知識や実力も必要だが、それと同じように外見も大事だ。日常生活にさまざまなコンセプトデザインの質の高い服を取り入れることで、生活の質も高める手助けをしたい。我々は高級ブランドの服を短いスパンで安くレンタルするという新しい概念を……」英国留学でマーケティングを勉強したという秘書はなかなかの能弁家。大前研一を引用したりしながら、丁寧に教えてくれる。ああ、でも全く興味ないんですけど…、と心の中で思いながらも、「準備しているデザインコンセプトはどれくらいあるんですか?」などと質問してみたりする。

sandimen-cafe.jpg軽い苦行が終了すると、またハンサム君の車で出発。今度はどこに行くのか、と尋ねると、屏東まで行きそこでもう一人と合流して夕食にしようと。既に夜の9時を回っていて、屏東駅に着いたのが夜10時前、さらに40分くらい山奥に車を走らせて三地門というところまでやってきた。三地門の高い標高に位置するカフェで食事をしようということだったらしいが、もう飲み物とケーキしか置いていない。ハンサム君は貴重な休みなのにとかなり憤慨しているし、僕も草臥れた。屏東君はまだそうでもないみたいだけど…。しかしこの三地門のカフェはなかなかのロケーション。夜景も星もきれいにみえる。開放的なトイレにはものすごく可愛い猫がいて、それも心を和ませる。そして男4人でコーヒーを飲む…(屏東君も男前なので僕にとってはそれほど悪くないシチュエーション…笑)
でも風景では腹は膨れず、近くの食堂へ。店主も一緒にカラオケや酒を楽しんでいるおおらかなところ。そこで食事をして、屏東君の家へ着いたのがもう深夜1時過ぎ。ああ、しんどい…。

5月8日
翌朝はまた8時ごろ起こされ、Lの仕事に付き合わされた。勤めている美容院が地域のお年寄たちにサービスで髪を切ってあげるという活動らしい(しかしこのことも当日になって知らされた)。ハンサム君も屏東君も関係はないのだが、Lに付き合って、潮州という集落に車を走らせる。公民館のような場所でお年寄りはカラオケを歌ったり、お医者さんに体調を診てもらったり、髪を切ってもらうのだ。明らかに僕ら(というよりL)は遅刻で、他のスタッフはもうどんどん仕事を進めていた。こういう活動は宣伝も兼ねているとはいえなかなかいいなあ。カラオケは日本語の歌がかなり多い。松村和子の「帰って来いよ」が印象的だった。1980年のヒット曲だから、30年も前の歌だけど、戦後の歌も結構チェックされてるんだなあ。

yuanzhumin-6.jpgお昼過ぎに終了してまた屏東君の家に戻る。そこで少し休んでから、今度は近くの台湾原住民族文化園区へ。ああ、ここでやっと観光ができる。

yuanzhumin-1.jpg文化園区の敷地はかなり広大で、中を連絡バスが走っているほどだが、そこには例の八八水災の爪痕が未だに残っている。
yuanzhumin-5.jpgyuanzhumin-2.jpgでも原住民の笑顔はみな素敵だ。Lの知り合いもたくさんいて、マンゴーアイスをご馳走になり、お土産にマンゴーをいただいた。小米酒を使ったドリンクや猪肉なども味わい、原住民の民族舞踊のショウも楽しんだ。台東地区の阿美族のショウだったが、演じていたのは阿美族ではない。文化園区専属の原住民の舞踊団があり、彼らがさまざまな原住民のショウも手がけるのである。このような事実の背後には原住民のアイデンティティーにも関わる問題が存在しており、無邪気にそれを楽しむことにはいささかの違和感もある。このことは記憶にとどめておこう。

そうしている間にもLには高雄の美容院からひっきりなしに電話がかかってくる。この日の潮州での活動に遅刻したばかりかすぐに高雄に帰らずまだ屏東で遊んでいたからである。この台湾人のいい加減さというか、おおらかな部分は、客観的に見れば面白いんだけど、その中に巻き込まれるとなると気疲れで参ってしまうものだ。ほんとうは高雄に戻って翌日じっくりと街歩きをしたかったのだが、Lも仕事だし、僕が残ればさらに仕事に影響を与えてしまうと思いあきらめることにした。

ハンサム君に高雄駅まで送ってもらい(ほんとにお疲れ様)、HSRで台北へ。しかし、普通では味わえない南部旅行になったので、それはそれで結果オーライかな…。

●台湾原住民族文化園区→http://www.tacp.gov.tw/home01.aspx?ID=1
タグ:台湾 料理
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すったもんだの南部行(2) [travel]

tainan-wancheng1.jpg5月7日
午前中はホテルのなかで洗濯をしたり、調べ物をしたりして過ごす。正午前にチェックアウトして、まずホテル近くの冬瓜茶の店(阿川)で氷無しのMサイズを注文。15元って台北ではありえない安さだな。冬瓜茶を飲みながら駅まで歩き、荷物を預けてから駅の裏側(東口)のほうに出る。目当ては、前に作家のKTが『聯合文学』に紹介していたカフェ。地図を片手にぐんぐん南へ歩いていくがなかなか見つからない。蒸し暑くて汗が止まらない。ああ、駅前でいっそのことスクーターをレンタルすればよかったかな?

tainan-wancheng2.jpg地元のおばさんに道を尋ねつつ、ようやく近くまでたどりつく。しかしまだ1時前。カフェは1時からの営業なので、近くのお店でお昼ご飯を食べることにする。

入ったのは萬成鮮魚湯。魚のスープの専門店である。深海鱸魚のスープと燙青菜、ご飯で95元。味噌仕立てもあったけど、ここは清湯にしておいて正解だった。魚の滋味をじっくり味わえる。

a room.jpga room2.jpg腹ごしらえをしたところで、お目当てのカフェ、a Roomへ。大通りから一歩入った静かな路地を奥へと進むと、背の低い塀に囲まれた庭と平屋建ての家屋が目に入る。ほんとうに普通の住宅みたいな佇まいである。

入ると店員に「予約をなさってますか?」とたずねられた。1時をまだ少し過ぎただけなのに確かにもう店は7割がた埋まっている。残りの席もほぼ予約されているみたいだ。幸いひとりだったのでカウンター席に案内され、ブラジルを1杯頼む(120元)。もともと古本屋を経営していたというオーナーだけあって、壁全体に書架が並んでいる。自由に読むことはできるが、売ってはくれないようだ。席徳進『上裸男孩』(聯合文學)を手に取り、静かな午後のひと時を楽しんだ。

席徳進は1923年四川省生まれ、杭州國立藝専卒業。48年に台湾に渡り、嘉義中学の教員となるも52年に辞職。以後、挿絵画家として生計を立てながら、欧米諸国を巡った。この本には40年代から60年代の彼の日記が収録されている。同性に惹かれてしまう自分を見つめる彼の筆致は、焦燥と混乱に満ちている…。

会計のとき、オーナーが「台湾の方じゃないですね」と声をかけてきた。やはり台湾人には見えないのかな?でも日本人というとびっくりする。こんなわかりにくいところまでよく来てくれたという感じかな。台南に来たらまた寄りたいところである。

taitie-piao.jpgその後、ゆっくり成功大学の方に向かって歩き、キャンパス近くの古本屋に入るがめぼしい物はなく、駅の西口に出てフォーカスビルに向かう。確か中に誠品書店がはいっていたはず…。と思ったらもうなくなっていた。後で気づいたがKTの台南人文空間の紹介でも既に別の場所に移ったことがきちんと書いてあった。

もう台南ですることもないので、台鉄の切符を買って高雄に出発(69元)。ちょうど下校時間などと重なっていたのか、ものすごい込み具合だった。幸い地元の中学生が席を譲ってくれたので助かったけれど、そんなに疲れているように見えたかな、と思ったら彼は次の駅で降りたのでそういう意味ではなかったようだ。ふぅ…




●a Roomの紹介文『聯合文学』2009年4月号→http://blog.roodo.com/kentingboy/archives/9505253.html

●a Room
 地址:台南市東區長榮路一段234巷17號
 電話:06-209-7979
 時間:13:00-23:00(週二公休)
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すったもんだの南部行(1) [travel]

5月6日
この日は国立台南藝術大学に芝居を観にいく日。友人のWLがこの大学の劇団を指導していたのだが今回はその成果のお披露目会なのである。ただしこの大学は非常に辺鄙なところにあるし、僕自身も初めての場所なのだからと、WLの台北の友人(SF)と連絡を取り合って同道することにした。

HSR-piao.jpg15:30台北発の高鉄に乗ってSFにショートメールを送ると、後5分で発車するというのにまだ捷運に乗っているという。大丈夫かなあと心配していたが、まもなく「hey cheers I got on the train」とまたショートメールが。ふう。隣の車両に座っていた彼女が僕の席までやってきて、色々とおしゃべり。なんでも英国留学から帰ってきて今は治療としての演劇活動に携わっているという。WLの劇団で役者を務めたこともあるというハスキーボイスのユニークなおねえさんだ。

「嘉義の駅に着いて、台北から車で移動してくる友達と合流できればいいんだけど…。もしも駄目なら私たちタクシーで大学まで行かなきゃ…」

その言葉を聞いてすごく不安になる。だって嘉義の駅から車を飛ばしても1時間はゆうにかかるところなのだ。タクシーだったらやだな…。
けれどもラッキーなことに自動車組は既に嘉義で僕らを待っていてくれた。やはり演劇関係の愉快な人たちだ。これで安心。

と思って乗り込もうとしたら、車が静々と動き出す。乗り込む僕の姿が見えなかったなんて…。台北からハンドルを握ってきた男性に代わって運転席についた女性はどうやら久しく運転していないみたい。一気に不安が募る。しかも誰一人道を知らず、携帯のGPS機能と地図だけを頼りにわいわいやっている。そのために曲がるところを何度も間違え、同じ道を何度もぐるぐる回りながら、やっとのことで大学そばの隆田駅に到着。ここで観劇のための大学行きバスを発見して、これについていけば目的地到着!と車内に歓声があがる。

文字通り山奥のキャンパスに入ったはいいが、広い敷地内でそのバスも右往左往。運転手も劇場の場所が分からないのだ。わあ、このいい加減な感じがなんともいえない…。
Wlから「もう着いたの?」と電話が入ると、すかさずみんなで「まだ開演しないで!いま劇場を探してるところ!」と悲鳴を上げる…。

s-烏山頭之愛poster-s.jpgどうにかこうにか芝居には間に合い、可愛い学生たちの芝居を観ることができた。台湾南部開発に携わった八田與一の話。蚊にはいっぱい刺されたけど、野外劇で花火も上がりとても素敵な観劇体験になった。芝居のなかみについてはまた後日改めてまとめてみたい。
それにしても演劇学科のない大学でこれだけのものができたのはすばらしいと思う。

WL, Good job!

芝居がはねた後は、大学内の宿舎に泊まるSFたちを残してひとりで台南市内へ。まず大学のバスで30分くらいかけて台鉄の善化駅へ。そこでしばらく列車を待って20分かけて台南駅へ。台南駅からはまた20分くらい歩いてホテルに到着。へとへとになったので、近くの滷味の店でビールを呑んで就寝。はあ…。
タグ:演劇 台湾
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美食ウィーク [life]

nonglai2.jpg5月2-4日
はじめての日本からのお客様、みんこ姐とちりん兄の訪台でやっと(笑)まともな食事をいただきました。2日の晩は国家戯劇院で京劇を観るため、杭州路の小籠包を。安いし美味しいのでとても賑わっていました。3日の晩は大隠酒食で庶民の味を楽しみ、4日の晩は台北儂来餐廳の少し豪勢な台菜で紹興酒をいただきました。カラスミのチャーハンは美味です。

みんこ姐、ちりん兄、本当にありがとうございました。

●杭州小籠湯包→http://0223931757.tw.tranews.com/
●大隠酒食→http://0223435355.tw.tranews.com/
●台北儂来餐廳→http://0225050891.tw.tranews.com/

5月5日
朝、台北駅のバスターミナルから新竹へ。先日知り合った交通大の院生Bが清華大や交通大を案内してくれるというので会いに行った。
台北からバスでちょうど1時間半。曇り空だがものすごく蒸し暑くて参ってしまう。
xinzhu-niuroumian.jpg
まず美味しいという評判の牛肉麺の店へ。スープは深い味わいなのにまったくの透明。麺も手打ちらしくとても弾力がある。
その後まず清華大のキャンパスを歩き、実はつながっている交通大のキャンパスへ。大学のキャンパスはやっぱり青春で満ち溢れているなあ… 当たり前だけど中央研究院とは違うね。最後にこれまた美味しいという豆花の店でスイーツを食べ、またバスで台北へと戻った。

台北では久々にh*oursへ。偶然クッキーと会って、安西冬衛、本橋哲也、菅聡子について語る。帰りは隣の晶晶で本とDVDを買って帰宅。

買った本、DVD
・王安憶『尋找上海』(INK)…もちろん簡体字版は日本にあるが…
・葉志偉『突然獨身』(基本書坊)
・鍾徳勝監督『愛到盡 End of Love』(2008、香港)

タグ:LGBT 料理 台湾
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有河book [book]

先週はほぼ毎晩劇場通い。寒い劇場の中にいたせいか鼻水が止まらなくなった。
薬を飲んで今はだいぶ回復しました。遅ればせながら、近過去の日記を。

4月25日
昼を昆陽の駅前で済ませ(粽とモツのスープ)、捷運で一気に淡水へ。淡水は何度も来たことがあるけれど、今回の滞在では初めて。日曜で晴天ということもあり、淡水の駅前は人でごった返している。

有河1.jpg今回のお目当ては、「有河book」というカフェ併設の書店。ネットサーフィンで偶然見つけたお店だ。淡水河沿いの河岸歩道は、ずっと先に進むと静かでお洒落なカフェもあるのだが、淡水駅に近い部分は人通りも多く色々なお店が軒を連ねている。「有河book」は果たしてそのような“お祭り”の賑やかさのなかにあった。

こんなにうるさいところにある本屋なんて落ち着けないなあと思いながら店のある二階に上がると、壁一面の書棚といくつかのテーブル席があり学生風情の客が本を読んだりPCを開いたりしている。決して広くはないが、通りの賑やかさとは一変して静かで居心地の良い空間がそこにあった。

本はほぼ人文系や小説の類で、古本も多少置いている。詩のスペースが意外に大きい。全体に本の量が少ない割には品揃えがよさそうである。

有河2.jpg鯨向海の詩集を買い、何か飲み物を頼まないと席には座れないのでアイスミルクティーを注文して、ベランダのテーブルへ。焼いたイカや臭豆腐の香りが漂ってくるし、お祭り気分のおおぜいの人並みが目に入るけれど、淡水河の方から吹きよせる風がなんとも心地よい。

そして何といっても猫。この店には数匹の猫がいて、そこらじゅう走り回ったり、寝そべっていたりする。「猫ちゃんが寝ているときはどうぞ撫でるのは我慢してください」という断り書きもなんだか可愛い。

天気の良い日に夕陽を楽しむのもいいかもしれない。

夜は僕と同年代の新しいゲイの友人(台湾人5人+フランス人1人)とオーストラリア料理店(woolloomooloo台北市富錦街95號)で食事。日本の美術館や建築家、台湾で上演されるパフォーミングアーツなどについてたっぷりおしゃべり。でもなぜか酒は出なかった…。

買った本。
・鯨向海『精神病院』(大塊文化)

●有河book→http://blog.roodo.com/book686
タグ:台湾 カフェ
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